3人が死亡し、消防士らを含めた10人以上が負傷したマルコポールの火災。これまで被害が大きくなったひとつの理由に、スプリンクラーの設置がされていなかったことが挙げられる。
現在施行されている法律では、1975年以降に建設された高層建物に対するスプリンクラー設備の設置が義務付けられているものの、1971年に建設されたマルコポーロではスプリンクラーの設置義務がなく、設置されていなかった。消化に時間がかかり、建物内の80のユニットが火や放水、煙などで被害を受けたほか、30のユニットが全壊となった。
この事件を受けて、ホノルルのコールドウェル市長は、「マルコポーロにスプリンクラー設備が完備されていれば、火災被害がこれほど拡大することはなかった。」とし、スプリンクラー設置義務法案を提出。新しく提出された法案では、建設日にかかわらず高さ75フィートを超える高層建物のスプリンクラー設備を義務付ける。
新法案が適用されれば、対象となるホノルル市内にあるスプリンクラー設備を設置していない高層コンドミニアムの数は約300ほどになるという。
なお、この火災事故の原因に関する調査は現在も継続中となっているものの、放火の疑いはないとしている。