エルメスのワイキキ店がこのたび、大規模な改装工事を経てハワイのフラッグシップとしてリニューアルオープンする。1989年、ロイヤル・ハワイアン・センターに開店して以来、米国本土や日本をはじめ、世界中から多くの顧客を迎えるワイキキブティックの今回の大幅な拡張リニューアルは、米国内で36店舗を展開する同ブランドのハワイ市場に対する確固たる自信を物語る。
改装を経て、小売面積733平方メートル、3階建ての壮麗な旗艦店に生まれ変わったエルメスのワイキキ店は、建物のファサードにオープン当初からのシンボルでもあるスクラッチ模様のコンクリートの壁面を残しつつ、大きなガラス窓と茶色いメタルフレームの構造が特徴的なデザイン。窓を覆う金属製の横格子はハワイの強い日差しを遮るとともに、室内を幻想的な光で演出する“クラウストラ”パネルのような効果を生み出し、アイアン製キャノピーがエントランスと建物を美しく引き立たたせている。
ロイヤル・ハワイアン・アベニューに面した3フロアにわたるガラス窓には、つる植物を蔦わせるケーブルグリッドが張られ、熱帯ハワイの豊かな緑と調和する「生きた壁」をブティックの内側と外側に作り出すよう設計されました。カラカウア通り沿いにある2つの大きなショーウィンドウには、メキシコ系アメリカ人アーティストのラウール・デ・ニエベス氏による繊細なビーズの彫刻が展示されている。
ショッピングセンター側に面した外壁にはバンブー材が用いられ、ブティック内には植物で飾られた緑の壁に沿って1階から3階まで続く階段。
各フロアは自然光を通す木製のルーバーで仕切られ、店内のベージュを基調としたベネチアンスタッコ(イタリア伝統の漆喰)の壁は、ハワイの自然美を象徴している。ジュエリーとサロンのスペースには、ハワイ伝統工芸をイメージした天然素材の壁紙を使用。フロアには、パリにあるエルメス第1号店へのオマージュである“フォーブル”モザイクのタイルが、チョコレートとリネン、リネンとチャコールの2パターンで展開されている。1階はシルク、香水、ファッション小物、革製品、時計やジュエリーのフロア、 2階はメンズとホームコレクション、3階はプライベートサロンのあるレディース専用フロアとなっている。
エルメス ワイキキ店のリニューアルを記念し、ファッションイラストレーターのフェリペ・ジャルジンによるカラフルなデザインを採用した限定のエルメス製品がクリエイトされた。このコレクションには、パイナップルバッグやエールバッグのバックパック、パドルボードラケット、オリジナルサーフボードなどがある。世界有数のデスティネーションであるハワイのフラッグシップとしてリニューアルオープンしたエルメス ワイキキ店は、卓越した職人技によるものづくりの伝統を継承しながら革新を続けるエルメスの世界観に触れることのできる豊富なセレクションを取り揃えている。
エルメス ワイキキ店
場所:ロイヤル・ハワイアン・センターA館1、2、3階、住所:2201 Kalakaua Ave. Honolulu, Hawaii、電話:(808) 922-5780、営業時間:午前10時〜午後10時 年中無休、www.hermes.com
エルメスについて
1837年の創業以来、エルメスは卓越した職人技の伝統と人道主義に忠実であり続けている。表現の自由、美しい素材の絶え間ない探求、継承された匠の技によるものづくり、機能的な美しさのすべてが、エルメスというブランドをつくりあげている。独立した家族経営のエルメスは、42の工房を持つフランスに生産拠点を置くことへのこだわりを貫き、49カ国以上310店舗におよぶネットワークを世界に展開している。創業者一族の6代目にあたるアクセル・デュマ氏は、2013年からエルメスのCEOを務めている。2008年に設立されたエルメス財団は、芸術の創造や技術の伝承と訓練、生物多様性、環境問題などに関わるプロジェクトの支援を行ない、現代社会の発展に寄与している。