リリウオカラニはその当時、ハワイを奪おうとするアメリカの白人勢力たちのクーデターによって、反逆罪という濡れ衣を着せられ8ヶ月もの間イオラニ宮殿に幽閉された。
幽閉されていた彼女には、ハワイがもうハワイでなくなってしまうことが分かっていた。
宮殿のバルコニーに立ち、かつて自由だった国、愛するハワイを想う女王の姿が目に浮かぶ。彼女は白人勢力により捕虜となった約200人ほどの愛する市民の命を助けるために、自分の王という座を引き換えに取引をした。
リコ、山あいに咲くレフアの花や木陰にたたずむ愛しい人はきっと、ハワイ、そしてハワイの民そのものであり、愛する物を失う彼女の悲しみの気持ちを歌に込めたのではないだろうか。
その悲しみはきっと張り裂けるほどの思いだったに違いない。
ハワイの民は心から王族の人々を愛し信頼していた。
アメリカの新政府が女王を軟禁したその日、ハワイの民はみな、悲しみに暮れた。
彼女の愛、悲しみが込められたアロハ・オエが流れた時、あなたはなにを思うだろう。