アメリカ海洋大気局は、イルカが必要としている休息時間を奪い、健康障害を引き起こすことへの懸念などを理由に、ハワイ州沿岸に生息する野生のイルカと観光客が共に泳ぐなどの行動を禁止する規制案を発表した。
国立海洋漁業局の幹部によると、イルカは昼間に海岸に近い沖合で休む習性があり、この時間帯にイルカツアーなどが実施されれば、野生イルカの生態に悪影響を及ぼしかねないと指摘。
規制案は、対象海域にハシナガイルカが日中目撃出来るマウイ、ラナイやカホオラウェ各島などの沖合を指定し、海岸から約3.7キロ内の海域で遊泳やシュノーケリング、ボート遊びなどをする場合は、イルカに約45.7メートル以内に近づくことを禁じている。
この規制案は、現在サービスを提供しているハワイのイルカツアー業界に大混乱を招いた。
イルカ見物などのツアーを売り出しているハワイ州の観光企業『ドルフィンズ・アンド・ユー』の幹部は「我々の客は自然な形でイルカと付き合っている。追い掛けたり、囲んだりは決してしない。イルカが寄ってくる形態で触れ合っている」と主張し規制案に反発した。
規制案については今年の9月にハワイ諸島全域で市民の意見を募る予定で、支持されれば規制は来年実施される見通しだ。
この報道を受けて、ハワイ在住でイルカ好きを公言しているタレントの吉川ひなのは、自身のインスタグラムで「それに対しては色々思うこともあるけど、イルカたちが一番幸せになれることをわたしは願っているよ🐬💙」とコメントを残した。